オーストラリア留学体験記

私学英語教員のオーストラリア留学体験記

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長期留学でホームシックに...孤独だった私が乗り越えた方法

 長期留学となると、途端に不安が大きくなり、日本が恋しくなることがあると思います。ひどくなると、ホームシックになったと感じる人も多いのでは?今回は、私が、長期留学に来て早々、ホームシックになった話とその克服法についてお伝えします。

ホームシックになった経緯

自分を変えたいとシドニーへ

 日本では、新卒で勤めた会社を1年で辞め、その理由が、息苦しかったこと、将来が見えなかったことでした。その後、何か変えたいと思い立ったのが、短期オーストラリア留学。姉の勧めがあってこそでしたが、苦しい状況から抜け出したいと、1ヶ月間だけ、自分のそれまで稼いだお金を費やして、シドニーへ行きました。
 シドニーでは、プレッシャーから解放され、ハウスメイトにも恵まれて、幸せな1ヶ月間でした。ただ、1ヶ月間が経つのは、思ったよりも早く、涙ながらに日本に帰国しました。また、同じ職種に戻るのかと思うと憂鬱でなりませんでした。

再びシドニーへ しかし。。

 その後、どうしても英語を伸ばして、海外で働けるようになりたいと、父に頼み、長期で留学へ行けることになりました。父には、本当に感謝しています。
 しかし、再びシドニーに着いてみたところ、たった数ヶ月間の間で、状況がガラリと変わっていました。前のハウスメイトやクラスメイトは、ほとんど自国へ帰ってしまい、前に通っていた語学学校もカリキュラムが変わり、午前中にクラスが終わるという流れになっていました。クラスの友達も働いている人が多く、授業後そのまま帰宅してしまう人が多かったため、お昼を一緒に食べる習慣がなくなり、なかなか友達を作れないと焦りを感じました。また、新しいハウスメイトもカップルでいつも二人は一緒に過ごしているため、私だけどんどん孤立していきました。フランス人のルームメイトもいたのですが、夜遅くクラブに毎日行って、朝3時に帰ってくることがしばしば。何度かクラブに一緒に行ったのですが、お酒の飲めない私とは気が合わず....

日に日に孤独感が増していきました。。

これは、、まさかのホームシック!?

 いつも孤独感にかられ、何しにここに来たんだろう、こんな寂しい思いするなら、日本に帰りたい...と真剣に思っていたのを覚えています。

宗教勧誘まで?

 見た目が不幸そうだったからか、その頃、街中に出るたびに宗教勧誘をされたことを覚えています。。
ちなみに、Townhall前のWoolworthのあたりには、時々スーツを着た人たちが宗教勧誘しているので気をつけてください...!

引っ越しして、気持ちが和らぐ

 私の中では、ハウスメイトとの相性が一番重要だったため、このまま黙っていては英語の勉強にならないと、思い切って引っ越しすることにしました。引っ越した先は、ブラジル人の多い家。たまたま、パーティ好きなブラジル人の男の子と夫婦が住んでいて、近所に日本人の女の子もいて、すぐに友達になりました。ルームメイトも台湾人で、私が着いた初日にケーキを買って歓迎してくれました。それからは、孤独感はだいぶ和らいでいき、、、日本に帰りたいという気持ちなど気にならなくなりました。

ホームシック克服法

 ここで、私が、今思えば、気持ちも少し楽になったかもしれないと感じたことを紹介します。

自分を責めすぎない

まずは、自分を責めすぎないであげましょう。シェアハウスなどに住む場合は、ハウスメイトとの相性も居心地の良さを左右するでしょう。ハウスメイトとの文化の違いでストレスを溜めたとしても、そのような経験をする人は自分一人ではありません。
 私自身は、ハウスメイトの大音量のエレクトリックミュージックや、ホテルで夜のシフトで働いている人だったので、午前3時に大音量で映画を見られることや、リビングルームで繰り広げられるゾンビのテレビゲームにストレスを感じていました。今思えば、音量を下げて欲しいなど色々言うこともできたと思いますが、その当時は勇気がありませんでした。
 一人で留学しに来ただけでも、十分に勇気のいることです。まずは、自分を褒めてあげましょう。そして、日本に帰りたいと思ってしまうのは、もしかすると、オーストラリアに来て、楽しめない自分が嫌なのかもしれません。楽しめなくても良い、苦い経験も含めて、その後の人生に意味のあることを、あなたは今、経験しています。思い切って環境を変えることもできるので、ハウスメイトが合わなければ家を変える、クラスメイトが合わなければクラスを変えるなど、我慢せず自分にできることから変えてみることをお勧めします。

家族や友達と連絡を取る

信頼できる家族や友達に連絡をとりましょう。私のハウスメイトは、頻繁に家族と連絡を取っていました。特に高校卒業してすぐにシドニーに来た19歳のイタリア人の女の子は、イタリアとの大きな時差があるにも関わらず、「ママー」といつもほぼ毎日と言って良いほど連絡を取っていました。家族や友達が日本に住んでいる場合は、オーストラリアとの時差は1〜2時間しか変わらないので、なおさら日本人にとっては、都合さえ合えばいつでも難なく話せます。電話に限らず、メッセージでも良いでしょう。
 家族との関係は人によりますが、住んでいる場所が離れていると、意外とお互い優しくなれるものです。友達も異国の地で頑張っているあなたと話せるのは新鮮で嬉しいはずです。

ホームシックになったことを打ち明ける

 自分がホームシックになったことをいざ打ち明けてみると、元気そうに見える人でも過去にホームシックになった経験のある人が意外と多いことに気づきます。日本人はもちろん、私の友人では、トルコ人の男性もホームシックになったと言っていました。
 ホームシックになるのは恥ずかしいなどと思って、つい隠しがちですが、周りには思ったよりも同じ経験をしてる人が多いです。また、打ち明けてみると、さらに友人が気にかけてくれたり、仲良くなれたりします。勇気のいる事かもしれませんが、深刻になる必要はありません。世間話のような感覚で打ち明けてみて、孤独や寂しさを感じているのは、自分だけでないことに気付きましょう。

積極的に人と関わる

 今思えばの話ですが、私は、一番最初の家のハウスメイトとの相性がよかったこともあり、幸せの基準がハウスメイトに依存してしまい、それ以降、ハウスメイトと相性が良い場所=幸せ度アップのように考えていました。それも一理あるかもしれませんが、ただ、そのように考えていたために、ハウスメイトとの趣味など関係がうまくいかないとすぐ悩んでいました
 ハウスメイトとたとえ趣味が合わなくとも、話しかけてみる。また、語学学校のアクティビティに参加したり、Meet Upに参加したり、家の外で友達を作ってみるなど、無理しない範囲で、自分から積極的になってみましょう。クッキーなどを作って、他のハウスメイトとシェアしてみるのも良いと思います。何かしら友達と話すきっかけを作ってみると、たとえ時間がかかったとしても仲良くなれるはずです。また、仲良くなれなかったとしても、必ずどこかであなたと相性の会う人がいます。その人に出会えるまで、諦めずに積極的に行動してみましょう!

〜編集後記〜

 ホームシックというと、日本が恋しいあまりなると思いがちですが、私は、単純に異国の地に来た孤独感、不安からなるのではないかと思います。
 私自身辛い時期がありましたが、こうして1年半過ごしてきて、英語力が断然に伸びたので、オーストラリアへ長期留学したことを後悔していません。逆にこちらで過ごせば過ごすほど、学べることが沢山あります。短期、長期どちらでも、留学が意味のあるものになると信じて、頑張っている皆さんを陰ながら応援しています...!